ロール上での波しわについて

ラミネート工程には、熱ロールを用いたドライラミなどがあります。フィルムによっては、この熱ロールの上で波しわが発生します。相手のフィルムとの間に長さの差が生じます。そのためラミネートフィルムが波板状になる場合があります。これはフィルムが熱ロールで加熱されて熱収縮、熱膨張が同時に生じたためですが、熱膨張の方が大きいためにフィルム幅は拡大します。一方で、フィルムは熱ロール上に押し付けられているので、広がることができないで、波型が発生したものです。熱膨張率はフィルムによって違ってきますが、例えば延伸PETでは、1.0~2.5×10-5/℃であるそうです。フィルムを常温から熱ロールに接したとすると、熱膨張は0.1~0.25%程度にあります。フィルムの125℃における熱収縮率が、ロールに入る前でこの値以下だと熱膨張が大きくなって波形が発生します。