包装に使われるプラスチック包材

紙粉がでないで熱接着できる紙は、混抄紙があります。木と樹脂のパルプを混ぜた紙で、医療用に使用します。ヒートシール紙は、低分子樹脂を使った紙でアイロンで貼れます。電気を通す紙には、導電紙があります。炭素を入れた紙で電子部品、電子機器包装に使用します。炭素繊維紙は、炭素繊維を入れた紙で、電磁波シールド材に使用します。光を遮断する紙には、遮光紙があります。炭素の厚塗り紙で、写真フィルム、印画紙に使用します。サビを防ぐ紙には気化性防錆紙があります。気化性防錆剤を含んだ紙で、金属製品に使用します。

紙とともに包装資材の万能選手としてプラスチック包材があります。プラスチックというのは、力を加えると変形するという意味です。可塑性物質ともいえます。プラスチックは多くが熱を加えると可塑性が増します。フィルム、トレイカップからボトルまでさまざまな形状の製品に加工されています。プラスチックには柔らかいものも硬いものもいろいろあります。さまざまな性質に使い分けられています。

この他にも、熱をかけて柔らかくならないももあります。学校給食の食器などに使われるメラミン樹脂のような熱硬化性樹脂があります。これは包装にはほとんど使われることはありません。プラスチックの原料というのは、天然には存在しない人工的に作られた分子です。これを合成高分子化合物といいます。

そのため、プラスチックにはさまざまな種類や性質があるのです。金属には金、銀、銅、鉄、アルミなどなどさまざまなものがありますが、これは、構成する原子が違うから、色や性質が異なるのです。プラスチックの別名は合成樹脂です。場合によりいろいろに加工されて包装材料になります。

包装に関連する機能紙の種類

宅配ピザや米飯など、これらは湯気によって食味が落ちます。吸水紙を使用して味が落ちるのを防ぎます。また、えのき茸を育成するのに、十分に吸水した紙を巻くと保水され、均一な育成ができます。給水と保水が両方できるのが、水分調整紙です。防錆効果のある紙は、気化性防錆剤を含ませたものです。金属製品のサビの発生を防止します。

このように包装に使う紙には、水に強い樹脂加工紙や耐油紙、吸油紙、水分調整紙、防錆効果のある紙などいろんな機能を持たせています。包装に関連する機能紙として、水に強い紙は強サイズ紙でパルプに樹脂を入れたものです。液体紙容器に不可欠です。ワックス含浸紙というのは、コールドカップに使用します。使用頻度は低いです。樹脂加工紙は、ポリエチレンが主流です。

これも液体容器に不可欠です。油に耐える紙は、耐油紙です。フッ素系でない耐油紙で、持ち帰り油揚げ品に使用します。水を調整する紙として吸水紙があります。吸水性樹脂を塗った紙で、宅配食品などに使用します。保水紙は、吸水性樹脂を塗った紙です。切り花、えのき茸などに使用します。油を吸う紙は油吸着シートで、油脂食品包装に仕様します。

臭いを取る紙は、臭い吸着シートといい活性炭を塗った紙で、果実に使用してエチレンを吸着します。菌の繁殖を抑える紙は抗菌紙といいます。ゼオライトを塗った紙で、菌の繁殖を抑える用途に使用します。熱に強い紙は、一般的なトレーです。通常の紙だけでも180度ぐらいまでは耐熱性があります。

炭素繊維紙は、炭素繊維を抄いた紙です。電磁波シールド材に使用します。紙粉が出ない紙で、熱で接着できる紙にはプラスチック紙があります。ヒートシールができて、殺菌ガスが通過します。