常温のもとでも長期保存を可能とした「無菌充填包装」は、徹底した管理下での処理が行われてはじめて流通できる商品となっています。処理の流れとして、包装材となる紙複合シート・プラスチック複合シートの使われた包装容器を製作し、オキシドールという消毒薬でお馴染み過酸化水素水(H2O2)による殺菌で包装容器の無菌化が行われます。充填される食品にしても、120~150℃の中で2~3秒間行われる「UHT(超高温殺菌)」や72~75℃以上で15秒以上という「HTST(高温短時間殺菌)」などの殺菌処理が行われます。そして、無菌化された包装容器に加熱殺菌処理された食品が無菌環境下で充填され、ようやく無菌充填包装が完了となります。この無菌充填包装に使用される包装容器にはボトルをはじめカップ、パウチといったプラスチック素材を使ったものから缶詰に使われる金属缶など様々なものがあり、それぞれに応じた製造ラインが実用化されています。